水族館プロデューサー 中村 元水族館プロデューサー 中村 元

イベントレポート

2018秋(vol.31)〜水族館でアトムの正義を語ろう〜

■ サメ各論

各論なんて書くといかにも大袈裟ですが、ここからは中村さんが水族館で撮った色々なサメの ”カッコイイ” 写真をスクリーンに映しながら沼口さんが自由にサメ語りをしていきます。

中村さん
「どれから行こうか!?(パソコンを操作しながら)慳貪顔のサメ、優しい顔の大型ザメ、優しい顔の小型ザメ、頭の大きいサメ…」

テリーP
「なんですか、それ?」

中村さん
「オレ流のサメ分類法や! こうやってフォルダ分けしてある!(ドヤ顔)」

沼口さん
「あははは」

客席:(笑)

 

サメ写真フォルダをサーチ中

 

◆ アカシュモクザメ

中村さん
「シュモクザメは妖怪みたいな顔しているせいか人食いサメの一番凄い奴だと勘違いしている人が多い。」

テリーP
「あの掃除機みたいな頭のサメですよね? 夏にニュースとかでよく沖に現れて危険だとよくやってますね。」

昔、熊本県で女の子が海で何らかの生物に襲われてなくなった事故があり、その時、たまたま近くを泳いでいたのがシュモクザメだったことから、そのシュモクザメが犯人とされてしまったのですが真相は不明。冤罪の可能性もなきにしもあらず。なぜなら…、

中村さん
「シュモクザメは口が凄く小さいんよ。相当デカくないと人の腕も齧れんよ?」

沼口さん
「私もよくシュモクザメは人食いサメですよねと聞かれますね。最大6メートルになると言われているのですが日本近海ではそんな大きな個体はいないんですし…。」

中村さん
「仮に6メートルあったとしても(人を食べるには)口は小さいよね。そうこうしているうちにどんどん『人を襲う』みたいなレッテル貼られてしまった可哀想なサメや。」

 

アカシュモクザメ
(葛西臨海水族園)

 

ちなみにシュモクザメはサメの仲間の中でも最も進化している種類なのだとか。

沼口さん
「テリーさんが掃除機みたいと仰られましたけどその独特な頭でまさに掃除機をかけるように砂地の上を探します。ロレンチニ瓶と呼ばれる器官で生物が放つ微弱な電流をキャッチして獲物を捕らえるんです。」

テリーP
「気に入りました。掃除機サメ。こういう掃除機があったら僕は即買います!」

そう言えば、つくば科学万博の芙蓉グループのパビリオンで「21世紀の掃除機はコレだ」と ”クリーナーシャーク” と名のついたシュモクザメ型のお掃除ロボットが紹介されていたのを思いました。どこかの家電メーカーさん、ぜひ作ってください(笑)。

 

シュモクザメをモデルにした
お掃除ロボット「クリーナーシャーク」
(EXPO85/芙蓉ロボットシアター)

 

私の家にあったクリーナーシャークの(つまりシュモクザメ型の)鉛筆削り。

◆ コロザメ

平たい体をしていて一見するとエイに見えますが、エラが側面についているのでサメの仲間であることが分かります。

 

コロザメは普段は砂に隠れて
魚やエビ・カニといった甲殻類などを
待ち伏せして捕らえる。

 

◆ ナヌカザメ

こちらもボテっとしたサメらしからぬ風体をしています。ナヌカザメを漢字で書くと「七日鮫」。海から上げても7日は生きるという意味らしく、沼口さんも「これまで出会ったサメの中で一番生命力が強い」とコメントしていました。

 

ナヌカザメ
(碧南海浜水族館)

 

◆ オオセ

縦扁した体と、顔の回りにヒゲのような長い突起が多数あるのが特徴。オオセとは大瀬(広い浅瀬)のことで、浅瀬の藻場などの底に隠れ、鋭い歯で獲物を捕らえる。

 

オオセ
(下田海中水族館)

◆ エビスザメ

深海性のサメで口角が上がった愛嬌のある顔をしている。現生の殆どのサメが5対のエラ穴(鰓裂)を持つのに対し、エビスザメは7対と原始的な特徴を残しています。

エビスザメ(海の中道)
流し撮りで躍動感に溢れる
中村さん自慢の1枚

 

サメ好きなお客さんも多く来場
サメトークに大盛り上がり

 

サメ好きオーラ輝きまくりの沼口さん。
各種イベントも沢山行っているので
サメに興味を持った方はそちらにも是非!

 沼口麻子さんのFacebookページ
シャークジャーナリスト沼口麻子の今日もサメ三昧

 

2018/10/21