2019夏(vol.33)~水族館ガイドで動物園が暴れる日~
※この記事はイベント会場の ”東京カルチャーカルチャー” のWebサイトに掲載されていた
公式ライブレポートを一部修正の上、転載したものになります。
チケットソーアウト&超満員で行われた『中村元の超水族館ナイト 2019・夏(vol.33)』のレポートをお届けします。テーマは 『水族館ガイドで動物園が暴れる日』 でした。
上の写真で本田さんが持っているのは…そう! 発売が延び延びとなって一部のファンから 「出る出る詐欺(笑)」 とまで言われていた待望の改訂版、 『中村元の全国水族館ガイド125』 です! 2019年6月4日 、ついに書店に並びました。 表紙に ”全館訪問取材” とあるように、中村さんが日本全国 125 園館を実際に訪ね歩き、水族館プロデューサー視点で見所を徹底チェック! フレッシュな情報がギュッと詰まった水族館ファン必携の書です。
さて、その水族館ガイドですが、実は 125園館の中に小さいものも含めると 約10の ”動物園” が含まれています。 中村さん曰く「最近の動物園はどんどん水族館化してきている!」。動物園でありながら水塊、即ち水の存在感や、水の中にいるような清涼感・浮遊感を感じられる展示が増えているとのこと。その最たる例が今回のゲスト・本田さんが日々奮闘している 札幌市円山動物園 ! シロクマが泳ぎ、ゾウが泳ぎ、ワニもカメも泳ぐ。そしてアロワナまでいる。水族館顔負けの圧巻の水塊展示となっているのだそうです。
そんなこんなで 第一部(前半の部)は、改訂版出版記念トーク! 全国水族館ガイドを作る上で中村さんがこだわったポイントや取材のこぼれ話に始まって、実際にガイドの中で暴れている動物園の展示にフォーカス。そして 第二部(後半の部)は ゲストトーク。本田さんが海外の動物園の事例を紹介しながら「動物園の飼育環境はいかにあるべきか?」を分かりやすく解説。円山動物園の取り組みや日本の動物園が目指すべき未来像を語ってくれました。
中村さんは常々「水族館は生物学を教えるところではない。本物の自然そっくりの水塊の中で、生命の凄さや1つ1つに魂があるということを伝える場所である」と語っていますが、本田さんも水族館と動物園の違いこそあれ、同様の思想を持たれていて、実際に動物園の展示の在り方を大きく変えようと数々のアクションを起こしています。同じベクトルを持った二人による熱のこもったトークは水族館、日本の動物園の未来に期待を抱かせるものとなりました。
毎回、満員御礼の超水族館ナイトですが、今回は追加席も完売。当日券も出せないほどにお客さんが入りました。
中村さん(開会の挨拶)
「僕がよくディスっている動物園ですが、今、凄く変わってきています。なので、日本の動物園が水族館と同じぐらい繁栄しますよう祈念いたしまして……乾杯!」
乾杯のドリンクにはイベント限定メニューの「超水族館カクテル」 がオススメ! 読んで字の如く ”超水族館ナイトをイメージしたカクテル” で、毎回少しずつアレンジを変えながら提供されています。今回は水塊ブルーに柑橘をたくさん浮かべた夏らしいカクテルでした。
レモーネードシロップ+ウオッカ+ブルーキュラーソー
+ソーダ+グレープフルーツ+レモン+角切りオレンジ+ミント
イベント限定のフードメニューの提供もありました。今回は以下の3品。こちらも毎回メニューが変わりますのでお楽しみに。
- あん肝ぽんず
- たこ唐揚げ
- 初鰹の土佐造り風
出演者紹介
■ 中村元
~ 水族館プロデューサー
成城大学卒業後、鳥羽水族館に入社しアシカトレーナーからキャリアをスタート。企画室長を経て新しい鳥羽水族館をプロデュースし副館長に就任。2002年に日本で唯一の水族館プロデューサーとして独立。新江ノ島水族館、サンシャイン水族館、北の大地の水族館、マリホ水族館…等々、基本構想の策定も含めると10館以上の展示プロデュースを手掛けてきた。利用者起点のマーケティング理念と斬新な「水塊」展示により圧倒的な集客増を実現するその手腕は「中村マジック」とも呼ばれる。2008年10月より東京カルチャーカルチャーにて「中村元の超水族館ナイト」を主宰。
■ テリー植田(司会進行)
~ 東京カルチャーカルチャー・プロデューサー
「超水族館ナイト」を発案し、中村さんと共に進化させてきた。中村さんとの軽妙なかけあいが好評。三輪そうめんの製麺所(奈良県桜井市)の生まれで夏場を中心にそうめん研究家・ソーメン二郎としても活躍中。6月には人気絵本作家・岡田よしたかんとのコラボレーションで、自身が企画した 創作絵本「そうめんソータロー」 を出版。
ゲストの 本田直也さん の紹介は後ほど…。
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