2024春(vol.46)~命の輝く水族館〜
大人気トークライブ「中村元の超水族館ナイト」の2024シーズンが始まりました! なんと16年目に突入です! 2024年の一発目、春開催のテーマは 『命の輝く水族館』でした!
中村さんは折に触れて ”水族館で命を展示する意味と覚悟” について語ってくれていますが、
中村
「それは突き詰めると水族館の中で ”命が輝いていること” やと思う。その実現はメチャクチャ難しいことなんやけど、展示を担う者としては絶対に目指さなくちゃあかんのや!」
…というワケで第一部では、
・水族館で命が輝くとはどういうことか?
・水族館で命を輝かせるにはどうすればよいか?
水族館の本質を再確認しながら、みんなで考えていきました。
そして、第二部では、フィールドで、水族館で ”命が輝く瞬間” を切り取る二人の若きフォトグラファー(銀鏡つかささん、あきさん)がゲストとして登壇!
中村
「正直言って今まで『水族館の写真はオレ様が日本で一番や!』ってずっと思っていたんです。水族館の撮影は特殊な要素が多くプロのカメラマンでもいきなりは難しい。だから『ずっと撮り続けてきたオレの独壇場やな!』ってね。でも、そろそろ次の世代が出てこないとあかんなぁと思っていたら、なんと、突然現れおった! しかも二人も!」
強力なライバルの出現に「オレもまだまだ負けへんで!」と語る中村さんですが、次世代を担う才能の出現に目を細めます。
中村
「やっと出てきてくれたよね! なにより素晴らしいのは彼らの写真は本当に命が輝いとるのよ!」
水族館でどのように命の輝きを見つけ切り取っているのか、幻想的で躍動感あふれる作品をスクリーンに映しながら二人にじっくりにお話を伺っていきました。もちろん中村さんとの濃い写真トークにも注目です。
余談ですが、この日、中村さんが「メッチャクチャ嬉しい!」と感激していたのがコレ(↓)
超水族館ナイトの会場である東京カルチャーカルチャー(略してカルカル)は、飲んだり食べたりしながらイベントを楽しむお店。豊富なフード&ドリンクメニューが用意されているものの、コロナ禍以降は種々の制限がありました。…が、今回の超水族館ナイトでは遂に制限撤廃となりフルメニューでの飲食提供が復活! 大人気のイベント限定メニューも4年ぶりに帰ってきました。
<超水族館カクテルとは>
カルカルが提案する超水族館ナイトをイメージした特別カクテル。トークテーマやゲストに合わせて毎回レシピを変えて提供される。今回は大人が楽しめる喫茶店風のクリームソーダサワー。可愛いアシカのクッキーがアクセント。
コロナ禍でカルカルで開催されていた他の多くのイベントが途絶えてしまった中、超水族館ナイトは苦難を力強く乗り越えて今回が46回目。最終回(第50回)まで盛り上がっていきましょう!
第1部より
■ 水族館の展示の変遷と命の輝き
コロナ禍が明けて約1年、水族館は多くの来館者で賑わっています。中村さんが目指す「日本の水族館の大衆文化化」がここからまた再加速していきます。日本の水族館の未来は総じて明るいものと言えるでしょう。…が、懸念すべき事案もチラホラと。
中村
「ここ数年で、命が全然輝いていない水族館どんどん出来ているのね。命ではなく水だけが輝いていたり、草だけが輝いていたり…。」
中村さんが指摘したのは、生き物の本来の姿が分からなくなるほどに派手な色の光を水槽に照明したり、水槽内のオブジェクトにプロジェクションマッピングを施したりする所謂アートアクアリウムと呼ばれるものや、自然さながらのエコシステムを水槽内に再現すると謳いながら生物分布を全く無視して造られたガーデニングの域を出ない水草水槽(ネイチャーアクアリウム)に対して。或いは見るからに生き物がイキイキとしていない展示もこれに該当します。
中村
「そんな水族館は要らんのとちゃう? 今回は水族館は命が輝くところじゃなきゃあかんという話をしたいと思います。これからの水族館で命が輝かせるにはどんなふうにしなくちゃあかんのやろね?」
テリー
「う~ん、世代も変わってきていますしねぇ…。」